地蔵田遺跡の復元について
地蔵田遺跡環境整備事業
日本で初めて木柵で囲まれた弥生時代の集落跡が発見された「地蔵田遺跡」を、中高一貫校である御所野学院中学校・高校の生徒を中心に市内の生徒と市民が一体となってその集落の復元を行い、郷土学習の生きた教材として史跡を活用しながら史跡公園として整備しました。
整備方法
行政側が復元整備したものを市民が活用するという、従来の行政主導型整備ではなく、市民と生徒が中心になって整備から参加し、活用していくという市民参加型整備をコンセプトに、少しでも多くの市民・生徒が手をかけた手づくりの史跡公園を計画しました。なお、この整備方法は文化庁としても初めてのケースであることから全国的にも注目されています。
整備内容
弥生時代前期(2,200年前)の木柵で囲まれていた集落跡を、できるだけ当時の部材に近い材料を使用して同位置に復元するもので、竪穴住居3軒、木柵全長170m、土器棺墓、土壙墓などを原寸で復元整備しました。
また、今回の復元は市民参加型の整備をコンセプトにしていることから、木柵・土器棺墓・土壙墓などについては、当初から体験学習教室を開催しながら市民・生徒による手づくりの復元作業を行いました。
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地蔵田遺跡復元イメージ
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竪穴住居構造模型
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復元後全景写真
活用方法
土器づくり教室や生活体験などの体験講座、課外授業や弥生っこ村祭りなど、多彩な活用をしています。
復元の工程
- 平成14年度 竪穴住居1軒・木柵約34mの復元
- 平成15年度 竪穴住居1軒・木柵約34mの復元、土器づくり教室
- 平成16年度 竪穴住居1軒・木柵約34m・土壙墓の復元、土器づくりスタッフ養成講座
- 平成17年度 木柵約34m・土壙墓・土器棺墓の復元、土器棺づくり
- 平成18年度 木柵約51m・土壙墓・土器棺墓の復元、土器棺づくり
- 平成19年度 木柵・土壙墓・土器棺墓の復元、土器棺づくり
- 平成20年度 竪穴住居・木柵・土壙墓・土器棺墓の復元、土器棺づくり
- 平成21年度 竪穴住居の差し茅補修・木柵
竪穴住居の復元
平成14年度から16年度の3年間で、竪穴住居を1軒ずつ復元しました。最初の2軒は建築業者に依頼しましたが、3軒目は市民参加で復元しました。
- 1軒目は、現地見学会を行いながら復元体験を行い、ノウハウを学びました。
- 2軒目は、竪穴住居復元ボランティアスタッフ養成講座の中で一部復元参加を行い、ノウハウを学びました。
- 3軒目は、2年間のノウハウを活かし、市民参加で復元しました。
- 今後は、茅葺き屋根の差し茅を補修しながら、体験活動に利用していきます。
木柵の復元
- 平成14年度から18年度の5年間で、全長約170mの木柵を1年に約34mずつ、合計約700本を市民参加で復元しました。
- 現在は、毎年約17m(約70本)ずつ、新しい木柵に交換しています。自分の名前を刻んで、約10年間残すことができます。
体験講座にて参加いただけますので、詳細はイベント情報のページで随時お知らせします。
土壙墓(どこうぼ)の復元
- 平成16年度から21年度の6年間で、18基すべての土壙墓を市民参加で復元しました。
- 土壙墓には、参加者が記入したメッセージや記念写真をタイムカプセルに入れ収納しました。
平成28年(2016)から平成29年(2017)にかけて、タイムカプセルを開封しました。
土器棺墓(どきかんぼ)の復元
- 平成17年度から21年度の5年間で、10基すべての土器棺墓を市民参加で復元しました。
- 設置する土器については、平成15年度に土器づくり教室、平成16年度に土器づくりスタッフ養成講座を開催して、そこでノウハウを学んだ「土器どきっこ会」の皆さんが出土土器を復元しました。
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