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一本足のフラミンゴ

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ページ番号1003892  更新日 平成30年6月19日

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大森山のフラミンゴの中に、義足をつけたフラミンゴ「メンコ」ちゃんがいました。彼女の波乱万丈な生い立ち、日々の暮らしについて、担当者がご紹介します。

写真:メンコ

「メンコちゃん」の名前の由来

「フラミンゴ」が「フラメンコ」になり、更に「メンコ」。
また、「かわいい」という意味の「めんこ」の意味も。

第1話「メンコちゃんのケガ」

大森山動物園には義足のフラミンゴがいます。

そのフラミンゴは推定15歳のメス、名前は「メンコちゃん」といいます。
メンコちゃんは、昨年19年の11月末に片足に小さなケガをしてしまいました。それがきっかけとなり、メンコちゃんはいろいろな試練を経て、現在義足で生活しています。そんな、メンコちゃんのお話をしていきたいと思います。まずは最初のケガのお話しから始めたいと思います。

メンコちゃんはフラミンゴ舎で他のたくさんの仲間と暮らしている、ごく普通のフラミンゴでした。ところがあるケガを境にメンコちゃんの人生ならぬ鳥生?は大きく変わってしまいました。

ケガをしたのは昨年19年11月末のことでした。スタッフがいつものように朝、フラミンゴ舎へ行くと、足から血を流しているメンコちゃんを見つけました。屋内の寝室のどこかにぶつけたようです。人間でいうとカカトにあたる部分の少し下あたりに小さな傷があり、たくさん出血していました。

写真:かかと

すぐに獣医さんを呼び、処置をし包帯を巻きました。その後様子を見ていたのですが、食欲もあるし、傷がちゃんとふさがれば、元通り元気になるだろうと考えていました。

しかし、日がたつにつれて、メンコちゃんは足を地面につけることができなくなり、外の展示場に出しても立つのが辛そうで、他のフラミンゴがプールに入って元気にエサを食べているのに、彼女はプールに入らず丘場でケガをした足をかばい、片足で立つことが多くなりました。

ケガをしてから2週間、普通であればキズも治ってる頃合いに、包帯を外してみましたがキズは全く治っていませんでした。

メンコちゃんの足は、運悪く、血管を深く傷つけていたのでした。
フラミンゴの足は見てのとおり大変細く、ほとんど皮と骨しかない状態で、筋肉はありません。筋肉がない分、ケガが治りにくく、小さいキズでも血管を損傷すれば、大きなケガにつながる可能性が大きいのです。

メンコちゃんはカカト下をケガしていたので、カカト下から爪先まで血流が悪い状態になっていました。そこで、少しでも血流をよくするために、獣医と足先をお湯で温め、足先のマッサージを行うことにしました。毎日そのマッサージを行いました。しかし・・・

第2話「治らない足」

ケガしたメンコちゃんの足の血行をよくしようと、スタッフは足先のマッサージを毎日続けました。しかし、その努力むなしく、足の血管は完全に死んでしまい、ケガの足をかばうために、メンコちゃんは常に片足で立っている状態となっていました。

フラミンゴは一本足でいつも立っているイメージがみなさんには、あるかもしれません。確かにフラミンゴは、体温を下げないために、羽の生えていない冷えやすい足を、体にくっつけ片足で立ちます。しかし、エサを食べたり休んだりするときは両足で立ちますし、左右の足を交互に使って、どちらかの足に負担がかからないようにしています。

メンコちゃんの場合は、エサを食べるときも、休むときも片足で立った状態ですし、ケガをしていない右足のみで常に立っていたので、その右足の負担が心配でした。

しかしメンコちゃんは、そんな逆境にもかかわらず、とても食欲がありました。

写真:食事
片足のままで必死にエサを食べるメンコちゃん

普通、毎日の治療で押さえられると、たいていの鳥はストレスがかかり、食欲も落ち、最悪の場合死んでしまうことも少なくありません。ですが、メンコちゃんはストレスを感じさせないくらい、片足で毎日エサを必死に食べ続けていました。その姿は生きよう、生きようと必死に、懸命に頑張っているように見えました。

しかし、せっかく頑張って生きようとしているのに、足先のキレイなピンク色は、日を追うごとに、黒ずんで変色していきました。そしてさらに、つま先の皮が少しずつめくれ始めてきました。もはや感覚すらないはずです。

この上さらに、フンなどが付いてばい菌が入らないように、ガーゼやテープを巻いて、さらにその上から人間の赤ちゃん用のくつ下で覆い、保護しました。この時点でスタッフができることは、そのくらいでした。

写真:靴下
靴下をはいたメンコちゃん
写真:足先
足先の様子。赤ちゃん用の靴下をはいています

しかしこのままでは、メンコちゃんの足はいずれ腐って折れてしまいます。そうなってしまったら、「安楽死」をさせなければなりません。毎日世話している動物を安楽死させることは、一番動物と接しているスタッフにとって、とても辛く、悲しいことです。それが必死にエサを食べ、生きようとしている動物であれば、なおさらでした。

第3話「一本足で一生懸命生きたメンコちゃん」

スタッフと獣医はなんとかしてあげたい、そんな気持ちでいっぱいでした。このままでは、メンコちゃんの足は腐ってだめになってしまう。でも、彼女は生きようと必死にエサを食べている。メンコちゃんは、他の鳥に比べて食欲も体力も根性もある。体重の重い鳥では難しいけれど、体の軽いフラミンゴなら義足をつけることも考えられる。とにかく、スタッフたちは死なせたくない。助けてあげたいと必死でした。

その数日後、病院で治療をしていたとき、事件が起きました。20年1月23日のことでした。怪我した部分が、とうとう折れてしまったのでした。血液が通わなくなっていたため、ミイラ化し、簡単に折れてしまう状態になっていたのです。

急きょ手術をし、傷口をふさぎました。そして、以前から考えていた義足をつけることとしました。義足は、直径2cmほどのプラスチック管に、細く切った竹3本を添え木として作りました。

「なんとか助かって生きてほしい・・・」スタッフ達の思いはその一点のみでした。

写真:靴下
1月24日撮影 義足をつけた次の日。自力で立った様子

手術が終わり、最初はぐったりとしていましたが、その後、メンコちゃんは元気になっていきました。前と同じくエサもいっぱい食べるようになりました。立つ助けとなるよう体を支える吊り上げ器具を使い、立たせる補助を行ったところ、ちゃんと自力で立つようになりました。

足が折れる前と同じく、エサをものすごい勢いで食べ、その一生懸命さにスタッフも心動かされることが度々ありました。

このまま、片足のままでも、義足をうまく使って、大好きなご飯もいっぱい食べて生きてほしい・・・

ところが、4月あたりから、自力で立ち上がることが、なかなかできなくなりました。体を支える補助具を使ったりしましたが、だんだん体が弱っているようでした。でも基本的に食欲はあり、相変わらずの食べっぷりでした。

そして、5月12日、メンコちゃんは死亡しました。その日の朝も食欲があり、エサをいっぱい食べていましたが、夕方死んでいるのを確認しました。

今回の処置の仕方について、賛否両論あるかもしれませんが、世話をしているスタッフにとっては、一本足でも一生懸命生きようとしている目の前のメンコちゃんに、なんとかして生きてほしい、スタッフができる限りのことをサポートしたいと、その一心だけでした。

メンコちゃんが、今頃天国で、元気に二本足で、エサをいっぱい食べて、幸せに暮らしていることを心から願います。スタッフ一同、ご冥福をお祈りします。

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秋田市観光文化スポーツ部 大森山動物園
〒010-1654 秋田市浜田字潟端154
電話:018-828-5508 ファクス:018-828-5509
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