平成30年4月3日の記者会見
市長の定例記者会見
幹事社:読売新聞、AKT
市長
平成30年度も始まりました。今年度も、どうぞよろしくお願いいたします。
本日は、年度が改まって最初の記者会見でありますので、新年度の市政運営などについて、お話しさせていただきます。
さて、市長3期目も早や1年が過ぎようとしており、就任から10年目を迎えました。
さきの2月市議会において、一般会計1,277億3,000万円の平成30年度当初予算を可決いただいたところであり、新年度は、喫緊の最重要課題である人口減少対策の取り組みを加速させるとともに、公約に掲げたすべての項目に着手し、予算化を図りましたので、これらの施策・事業を着実に推進することにより、次の世代につなぐ元気な秋田市づくりを力強く前へと進めてまいります。
今年度の新たな取組や事業として、産業振興関係では、質の高い安定した雇用をさらに推進するため、対象年齢を40歳未満に拡大して、アンダー40正社員化促進事業を実施するほか、中小企業振興に関する基本的な事項を定める「(仮称)秋田市中小企業振興基本条例」の施行に向け、策定作業を進めることにしております。
また、子育て支援では、新たに、この4月2日以降に生まれた第1子を対象に、一定の所得制限のもと、保育料の無償化制度をスタートし、第2子以降の保育料無償化についても拡充いたしました。後ほどご報告いたしますが、受け入れ枠の拡大や保育士の確保等の待機児童対策も進め、子どもを生み育てやすい環境づくりに努めてまいります。
また、活気あふれるまちをめざして、観光誘客等による交流人口の拡大を図るとともに、5月25日(金曜日)から開催される「これが秋田だ 食と芸能の大祭典」や10月30日(火曜日)からアルヴェが主会場となる秋田県種苗交換会など、文化や産業と連携した大規模なイベントなどにより、中心市街地のにぎわい創出につなげてまいります。
さらに、まちづくりでは、立地適正化計画に基づき、今後の人口減少・少子高齢化を見据えたコンパクトな市街地形成を図るとともに、公共交通の充実・強化を図るため、(仮称)泉・外旭川新駅の施設整備に向けた実施設計等を行うこととしております。
県・市連携文化施設につきましても、和洋高校との移転補償契約を締結し、平成31年度の本体工事着工をめざし、実施設計等の作業を進めるほか、旧県立美術館を活用するための改修工事設計等も行い、芸術文化ゾーンの整備を進めてまいります。
これらの施策・事業を全庁を挙げて強力に推し進め、より実効性のあるものとするため、4月1日付けの人事異動では、適材適所の人員配置に努めたところであります。とりわけ女性管理職については、初めて、企画財政部長および人事課長に、女性を登用いたしました。課長級以上に占める女性職員の割合は、14.6%となりましたが、これからも、市から率先して、女性の活躍推進に努めてまいります。
また、組織改正の関係では、小・中学校の適正配置を着実に進めるため、教育委員会事務局の所属機関として、「学校適正配置推進室」を設置したところであります。引き続き、「新・県都『あきた』成長プラン」ならびに「新・県都『あきた』改革プラン」の一層の推進に向けて、効率的な組織運営に努めてまいります。
本日は、このほか3点ほど、ご報告がございます。
一つ目は、待機児童対策についてであります。
平成30年度も、保育所等の待機児童が年度当初のゼロを達成することができ、これで23年度から8年連続となりました。
主な要因としては、5施設の新設等により、29年度当初に比べ、定員を253人増やしたことによるものです。
今後は、年度途中の待機児童に対応するため、保育士・保育所支援センターによる潜在保育士への就職あっせんや、新たに市内の保育所等に勤務する保育士を対象に奨学金返還助成を行い、保育士不足の解消を図っていくこととしております。
次に、クルーズ船の受入れと観光おもてなし事業についてです。
4月に入り、いよいよ本市も本格的な春の観光シーズンを迎えます。
4月18日(水曜日)には、秋田港に、今シーズン初となる大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が寄港いたします。
今年度、秋田港には、過去最多21回のクルーズ船の寄港が予定されており、県が中島埠頭に整備したクルーズターミナルもオープンいたしますので、秋田港周辺のにぎわいが大いに期待されております。
本市としましても、この新しいターミナルを拠点として埠頭での歓迎行事を行うなど、クルーズ船のお客様に積極的に市内の観光をPRしたいと考えております。
さらに、18日からは、JR東日本秋田支社によるクルーズ列車が、秋田港駅と秋田駅の区間で運行開始となります。
クルーズ列車は、クルーズ船の寄港等に合わせて11月2日までに、14日間、運行される予定です。列車を利用して、秋田駅周辺、エリアなかいちなど、まちなかも多くの観光客でにぎわうことを期待しております。
海外からの大型クルーズ船が寄港した際は、エリアなかいちで、竿燈や食と物産のおもてなしイベントを開催するほか、6月からは、千秋公園二の丸に、海外でも人気の「秋田犬」とふれあえるスポットを開設して、市内での滞在を満喫していただけるよう取り組んでまいります。
あわせて、先月オープンした土崎みなと歴史伝承館のほか、新屋ガラス工房や如斯亭庭園など、秋田の文化や歴史に触れる新しい施設もお楽しみいただけますので、観光客のみならず、市民の皆様にも、ぜひ、爽やかな春の観光シーズンに、お出かけいただければと思います。
最後に、今シーズンの除排雪について、ご報告いたします。
この冬は、1月中旬以降、全国的に数十年に一度の大寒波に見舞われ、本市では、河辺・雄和地域などで積雪量が増加し、出動日数が昨年を上回りました。
このため、除排雪関係経費については、当初予算の11億円に加え、2月1日付けで8億円の補正を行いました。
なお、執行額につきましては、3月に入ってから雪解けが早く進んだこともあり、約16億円となっております。
市民の皆様には、ご理解、ご協力をいただき、無事に春を迎えられたことに感謝いたしております。
私からは、以上であります。
AKT
秋田犬ふれあい事業についてお尋ねしたいのですが、これは秋田犬を何匹置くのかですとか、年間の集客目標ですとか、どういう形で広報していくのか詳しく伺えますか。
市長
6月から千秋公園二の丸で、秋田犬保存会の方のご協力をいただき、当初は1頭で日中ふれ合える様な形を作っていきたいと思います。これに先行して、4月からケーブルテレビさんがなかいちの広場、JRさんとの協力によって駅周辺等で、それぞれふれ合える機会を作ってくださるとのことです。今、秋田犬が大変話題になっていますので、今後、秋田駅、なかいち、千秋公園で、海外のお客さんも含めてふれ合う機会を提供できるものと思っています。また、目標人数までは考えていませんが、大館市長さんにも協力をいただいていますので、できれば1頭から2頭と充実させていきたいと思っています。
AKT
先日2045年に県人口が60万人になるという結果が出ています。秋田市も他の市町村に比べると緩やかだと思いますが、市長としては、改善策をどのように考えているか教えてください。
市長
2年前に、秋田市の人口がどのようになるのかということで、秋田市人口ビジョンを策定しました。この時の社人研の推計では、2040年までに秋田市の人口は23万5千人程になると予想されておりました。今回の推計では、5年後の2045年で22万5千人くらいだと思いますので、その差は1万人の減となってます。実際は、大体1年間2,000人程度秋田市の人口が減っているので、そういう意味では今回出された社人研の推計も合っていると考えています。そういった中で秋田市としては、2040年まで26万人までで人口減を食い止めようということで、いろいろな施策を練っているわけです。1つは企業の誘致や職場の確保等、直接若い人たちが秋田に残れる魅力ある職場作り、移住対策、少子化対策・子育て支援等、実際に人口減を食い止める、あるいは増やしていくための施策。もう1つは活気ある市を作っていくために、人口減を補うための交流人口の増加に向けた施策。もう1つはコンパクトシティ形成に向けた立地適正化計画に基づく人口が減っても都市機能を維持できるようなまちづくりです。この3つの施策を組み合わせながら、第13次秋田市総合計画の5つの成長戦略を推進していく中で、秋田の現況を維持していきたいと思っています。また、27年度国勢調査においては、過去に我々が予想したペースよりも人口減少が鈍化しており、3,000人程度減少が緩やかになっていますので、我々が打ってきた施策は一定の効果があったのだろうと推測しておりますし、その延長線上での成長戦略でありますので、なんとか人口ビジョンに掲げた26万人の人口を維持しながら、元気な秋田市を作っていきたいと思います。
AKT
にぎわい創出に関してですが、先日ブラウブリッツ秋田の開幕戦が1万人突破しまして、次の試合で2,000人弱の集客だったと思うんですけど、継続して集客していくにはどのようなことが必要だと思いますか。
市長
私も1万1千人を達成した際に行きましたが、応援して負けてしまいましたので、応援団としては疲れたところがあると思います。それで次の週は大勢の人が応援に行かなかったのかもしれません。やはり、なんと言っても勝負事ですので、勝ち続けることで応援にも力が入ります。例えば、甲子園の野球でも、勝ち続けるチームを応援したくなるのが人の情かなと思います。ですから、ブラウブリッツの皆さんには勝利を信じて全力で相手に向かって欲しいと思います。また、勝利のためには、応援される方の声というのは大きな力になりますから、県民、市民、サポーターの皆さんには、是非今後ともブラウブリッツを応援していただきたいと思います。
AKT
1万人以上実際に集まった実績が今回できましたが、新スタジアムの建設整備に向けてどのように動いていけばとお考えですか。
市長
観客数の最低制限が無くなりましたが、様々な考え方の中で、プロスポーツ1会社のために県費や市費等税金を投じていいものかという議論もあるかと思います。そうした際に、応援に駆けつけてくれる人数は世論に大きく影響しますし、その実績は、新スタジアムの機能などに少なからず影響を与えると思いますので、会社には1人でも多くの方に来てもらえる様な努力、結果を期待したいと思います。
魁
昨日、合葬市営墓地の申し込みがあり、早くも2時間で受付終了ということで具合が悪くなって帰られた方もいたと聞いておりますが、昨日の対応に関して市長としてはどうお考えですか。
市長
今回、県内で初めての合葬墓の募集ということで、大勢の皆様が申請に来た中で、予測できなかったということがあります。ただ、そうは言っても並んで受付するまでかなりの時間が掛かった中で、不手際、あるいは説明不足等々があったと思いますので、この点については深く反省をし、今後このようなことがない様に臨機応変な対応を心がけたいと思います。市民の皆様にご迷惑を掛けた点では非常に申し訳なく、お詫び申し上げます。今後についてですが、精査したところ961体の申し込みがあり、1500人にはまだ550くらい余裕がありますので、広報あきた5月4日号等に次の募集についての手続きを載せたいと考えています。今、内部でどういう手法で応募したらいいかを再度検討させているところです。
魁
応募の理想というのもあったと思うのですが、1人で何体もという人もいれば、自分で入りたいという人もいて、なかなか市民の皆さんの感情も違ったとのかなと思うのですが。
市長
現実として、我々も墓じまいというところまで予測できなかったところもありました。ただ、墓じまいにおいて自分の終活はもちろんですが、お墓の継承といったものも、市民の大きな不安、困りごとの1つであることを実感しました。ご先祖の、一家の、一族の墓に関することですので、お一人の申込み体数に限度を設けることは今のところ考えていません。どれくらいの方が次の募集で申し込みされるのかを見極めながら、今年度は1,500体という議会で承認をいただいた予算の中で用意していますので、二次募集において、またそれを超えるような状況であれば、議員の皆さんにもご理解いただいた上で、また予算計上をしながら今後の整備計画に反映させていきたいと思います。
朝日
4月1日から全国のいろんな自治体で、勤務時間中に職員がたばこを吸えなくなったり、東京都では子どもがいるような所はたばこを吸えない条例などが施行されています。より空気のいいところに移住してもらうにしても、観光客を呼び込むにしても、受動喫煙対策が非常にこれから重要なカギになってくると思いますが、寿命を延ばすという点においても、その点まだ秋田県は遅れていると思います。県が10月に敷地内禁煙を考えていますが、市としては今年度、受動喫煙対策で何か考えていることはありますか。
市長
本会議でも部長が答弁しましたが、30年度中に来場者を含めたアンケート調査を実施していきたいと思います。今まで分煙という形をとってきましたが、外国では、ほとんど屋内は禁煙で、路上は喫煙可となってます。分煙でなく、禁煙にすることによって路上で喫煙という状況も先進国、先進地では見られているので、そういったことの兼ね合いも考えながら、今後の喫煙対策を示していきたいと思います。
NHK
先日国の方で、イージス・アショアの予算が成立しましたが、国会での議論を市長がどういう風に捉えたのか、今後国に対して改めて申し入れ等を行っていく予定があるのかを教えてください。
市長
イージス・アショアについては、もう少し国会の中で配置地といったものが議論され明確になるのかなと思いましたが、そうはなりませんでした。県や市、地方自治体の予算審議とは少し違っているのかと思います。国会議員の皆さんに聞くと、予算が通った後で、今後、例えば安全保障委員会、外交防衛委員会といったところでまた質疑があるということなので、新たな情報、新たな考えが示されるかもしれないと思っています。明確になったのは、配備地に仮に配備する場合には、どこの自治体であろうとも、それを理解していただくために丁寧な説明をすること、それから配置するために調査をする場合には自治体に事前にきちんと説明をすること、ということだったと思っています。知事との意見交換も行いましたが、我々としても調査に入るとされた場合の疑問点に関する想定質問等を市役所内部で検討させております。例えば、電磁波による市民への健康の被害はないのか、それによる市民生活への不便さは生じないのか、大森山にテレビ局等の電波塔もありますので、そういうものも含めて、少なくとも市民生活に影響はないのかといったことを想定質問を作る中で入れていきたいと思っています。いずれは県とすりあわせた上で情報を取得しながら、仮にそうなった場合は、こうした質問をしていきたいと思います。
朝日
昨日、元自衛隊2佐の採用が発表となったのですが、それはイージス・アショアをにらんでのものですか。
市長
そういったことは全く関係ありません。
朝日
去年の災害とかそういったものですか。
市長
はい。そういうものです。
ABS
中心市街地の活性化についてですが、民間主導ではあるのですが、旧ホテルハワイの解体事業が始まり分譲マンションとなる。それと県内資本の方で、第1シネマビルが商業利用を目指して解体が始まったということでしたが、この辺の受け止めをお聞きしたいのですが。
市長
中心市街地では、16年に渡ってなかいちの場所がずっと放っておかれた状態でありました。そうした中で、第1期の中心市街地基本化計画によって商業棟あるいは交流館AUもでき、現在第2期の中心市街地活性化基本計画に基づいて、県市連携文化施設、旧県立美術館のリニューアル使用、JRの駅舎の改築、東側の様々な計画がなされるようになったわけです。その結果、やっと秋田駅、中心市街地ににぎわいが少しずつ戻ってきたと思っていますし、だからこそ、その周辺にマンション2棟が建つことになったものと感じています。また、南通の空きビルに飲食店等のにぎわいも戻ってきましたし、中心市街地の空き店舗も解消されつつあります。そういったものが相乗効果となり、今まで冷え込んでいた民間の投資についても「中心市街地周辺でおもしろいことができるんじゃないか」という意欲を誘発したと思っています。そういうものが具体化することによって、さらに駅周辺、あるいは中心市街地が活性化し、街なかに人が戻って来ることで、商業地の地価が上がればという淡い期待を持っています。
魁
なかいちの商業施設もかなり苦戦している中で、タニタさんの撤退もありましたが、そこの現状をどのように考えていますか
市長
タニタさんについては、健康づくりについていろいろな事業をタイアップさせてもらっていましたので残念です。まちづくり会社から報告をいただいた中では、5月の食と芸能の祭典の前にはリニューアルオープンをしたいという意向であり、最低限の改装の期間でとどめていただけるようですので、報道されているとおり、伝統工芸品や農産物加工品などを販売する複数の事業者が誘致されれば、秋田市だけでなく、秋田の伝統文化等々、観光客にも大変有意義な施設になるだろうと期待しています。
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