平成31年1月11日の記者会見
市長の定例記者会見
幹事社:毎日新聞、共同通信
市長
皆様、明けましておめでとうございます。
平成最後の正月も比較的穏やかに迎えることができました。
年末からの寒波で多少気温が低くなりましたが、混乱を来すような降雪もなく、来週14日に予定しておりました全市一斉除雪デーも4年連続で中止となりました。今後、降雪が本格化することも想定されますので、油断することなくしっかりと対応してまいりたいと思います。
また、秋田商業高校サッカー部の全国高校サッカー選手権大会での活躍という嬉しいニュースもありました。
強豪校がひしめく中、ベスト8に残った唯一の公立高校であること、そのメンバーの大半が地元出身者であることなど、夏の金農旋風を彷彿とさせるチームが「最後まであきらめず走り抜く、粘り強いプレー」で優勝候補と堂々と渡り合っている姿を、私も夢中になって応援しました。奮闘も及ばず最後は敗れましたが、年末年始に明るい話題を届けてくれた秋商サッカー部には、元気をありがとうと言いたいと思います。
さて、本日は、年頭の会見でありますので、私から市政についての所感をお話いたします。
今年は新しい元号に切り替わる改元の年であり、秋田市も市政施行から130周年という節目を迎える年となります。また、私自身も三期目の折り返しとなる年でありますので、今年は未来に希望を持てる秋田市を次世代へ引き継ぐために、ソフト・ハードの両面から、その礎を固める年であると考えております。
先月、内閣府から、地方経済の活性化等により東京圏への人口流出を抑止する拠点として、本市を含む82市の中枢中核都市が発表されました。今後、様々な支援メニューが示され、各都市はそれぞれの状況を踏まえた活性化案を検討していくことになると思います。
3月には第7次行政改革大綱が完成し、来年度は2021年4月にスタートする新総合計画の策定準備作業に着手するなど、今年は本市の進むべき新たな方向性を見定める重要な年になると考えており、中枢中核都市制度の活用も含め、未来を見据えた構想をしっかり築いてまいりたいと考えております。
一方、本市の重要施設の整備も本格化する年になります。
春には、2021年度中の開館を目指し、県・市連携文化施設の本体工事が着工となるほか、夏には、旧県立美術館を活用し、2020年の開館を予定している(仮称)秋田市文化創造交流館も、議会のご理解をいただいた上で改修工事に着手する見通しであり、中心市街地の芸術文化ゾーンも着々と整備が進められていくことになります。
また、本市の公共交通ネットワーク上の新たな交通結節点となる (仮称)泉・外旭川新駅は2021年春の開業に向けて、さらに、地域医療の中核的な役割を担う市立秋田総合病院も2022年秋の開院に向けて、工事が始まるものと考えております。
今週から来年度予算の市長査定が始まっておりますが、公約に掲げた諸施策はもとより、取り巻く環境の変化に柔軟に対応しながら、元気な秋田市を次世代へ引き継ぐことができる施策を構築してまいりたいと考えております。
次に今年の主な行事等について触れたいと思います。
まず、市政運営に関わる二つの動きについてです。
4月には新元号が事前公表され、5月1日には新天皇が即位されます。元号の変更に伴い、業務に係るシステム調整等が必要になることから、現在、庁内において準備作業を進めており、新しい時代の幕開けを晴れやかに迎えられるよう対応してまいりたいと思います。
また、10月1日から消費税が10%へ引き上げられます。
市として、徴収する使用料等の変更に伴う規定の整備に係る作業を、これから本格化させることとしておりますが、軽減税率の導入やポイント還元なども予定されていることから、国には、運用に際して混乱を来さないよう、事前の周知を徹底していただきたいと思います。
次に、本市が関わる二つの大きなイベントについてです。
一つ目として、9月7日、8日の日程で、第39回全国豊かな海づくり大会、あきた大会が開催されます。本県では初めて開催される大会であり、新しい天皇・皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、県をはじめ関係団体と緊密に連携しながら、秋田の魅力発信や産業振興、観光等を通じて秋田の活性化につなげられる大会にしてまいりたいと考えております。
二つ目として、9月20日から11月2日の日程で、ラグビーワールドカップ2019日本大会が開催されます。
このたび、かねてより県や秋田県ラグビーフットボール協会とともに誘致活動を展開してまいりました、フィジー共和国代表チームの本市での事前合宿について、フィジーラグビーフットボール協会と諸条件について合意に至り、昨日、フィジー共和国ナショナルラグビーチームの事前合宿に関する覚書を締結し、9月7日から12日に、本市において事前合宿を行うことが正式決定しました。
9月の受け入れに際しては、市民への練習の公開や若い世代との交流などを実施しながら、ホストタウンとして、市民の皆様とともに代表チームをお迎えするための諸準備を進めていきながら、引き続き、2020年東京オリンピックにおける7人制ラグビー同国代表の事前合宿についても、関係団体との連携のもと誘致活動を進めてまいりたいと思います。
次に報告事項等を5点お話いたします。
1点目は、芸術文化ゾーンについてであります。
先に触れましたが、今年は、県・市連携文化施設と旧県立美術館を核とする芸術文化ゾーンの整備が本格的に動き出す年であります。
県・市連携文化施設については、2021年度中の開館を目指し、今年春には本体工事が始まる見通しであるほか、旧県立美術館を活用して 2020年秋のオープンを目指す(仮称)秋田市文化創造交流館については、市民ワークショップや現在実施しているパブリックコメントなどの意見を踏まえ、運営管理計画と改修工事設計を固め、2月議会にその最終案を報告し、改修工事などの関連経費を来年度当初予算案として提出することとしており、議会の審議を経て、順調にいけば今年7月頃には着工したいと考えております。
また、今年5月から11月には、ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展が開催され、秋田公立美術大学大学院の服部准教授と石倉准教授も参加されます。施設整備を着実に進める一方で、国際的に活躍する教員を擁する同大学と連携しながら、2020年にスタートする文化創造プロジェクトの準備も着実に進めてまいりたいと思います。
2点目は、人口減少対策に向けた移住促進についてであります。
さきに宝島社から発行された「田舎暮らしの本」において、本市が「住みたい田舎ベストランキング」で「東北エリア」総合部門2位、全国ランキングの「大きなまち部門」総合部門5位の評価をいただき、これまでの多面的な取組が評価されたものと嬉しく思っております。
今年度、本市への移住世帯は、既に昨年度実績に近い59世帯130人となっており、その内訳は、20代から40代が52世帯と全体の約9割を占めております。
そのため、比較的若い世代への支援を手厚くするとともに、新たな重点項目として、高度な技能が求められるIT系企業の誘致促進を掲げ、秋田に若者が戻ってこられるAターンを強化していく必要があると考えており、移住施策全般の強化を図ることといたしました。
まずは、人口減少や移住定住対策を専門とする新たな組織体制の充実です。新年度から東京の移住相談センターの専門相談員や、「移住コーディネーター」として地域おこし協力隊を新たに採用することを検討しており、Aターンのマッチングも含めて、相談者にとってこれまで以上に利便性の高い、きめ細かな相談ができる体制を整えたいと考えております。
また、従来行ってきた県外子育て世帯への引越費用や住宅購入費等の補助に加え、県外から移住される単身・夫婦世帯を対象とした補助制度の創設や、国が行おうとする東京一極集中の是正施策の活用など、新たな支援策についても検討してまいります。
以上の取組等により、引き続き人口減少対策に向けた本市への移住促進を図ってまいりたいと思います。
3点目は、インバウンドの増加を見据えた環境整備等についてであります。
今年は、チャーター便の運航やクルーズ船の寄港回数の増加により、これまで以上に多くの外国人観光客が本市を訪れることが見込まれます。
2月13日と17日には、タイとの間で計4便のチャーター便が運航されるほか、4月からは台湾との間で1年間に渡って定期チャーター便が運航されることとなっております。
また、来年度、秋田港を訪れるクルーズ船の寄港回数も、国内外合わせて過去最多となる23回とされており、4月にはイギリスの豪華客船「クイーン・エリザベス」が東北では初めて寄港するほか、昨年2回寄港した乗客数3,000人を超える「MSCスプレンディダ」も6回とされております。
そのため、本市では、港や中心市街地で歓迎行事や観光案内などを行うほか、文化施設等のWi-Fi環境やQRコードを活用した多言語案内を充実させ、本市における観光客の利便性向上やインバウンドへの対応強化に取り組んでまいりたいと考えております。
また、キャッシュレス決済についても、外国人観光客の購買環境の向上を図るため、QRコード決済など電子化の促進が必要と考えており、現在、国で進められている普及促進に向けた施策を注視しつつ、本市としても、既に部局横断的な検討チームを立ち上げたところであり、産業振興、観光、公共交通といった多様な観点から、支援策の具体化に向けて協議を進めてまいります。
4点目は、秋田市中小企業振興基本条例の制定を踏まえた取組等についてであります。
同条例は、中小企業の振興に関する施策を総合的に推進し、本市経済の持続的発展と市民生活の向上を図るため、昨年の12月に制定したものであります。
条例施行後の具体的な取り組みは、今年4月に設置する「秋田市中小企業振興推進会議」において検討することとしており、事業承継の円滑化支援等による経営基盤の強化や、産学官連携による産業デザインの活用を通じた製品等の競争力の強化など、多様な観点から市内企業のさらなる振興につなげてまいりたいと考えております。
併せて、新年度に向けて、中小企業の創業期から成長・成熟期までを官民一体で横断的に支援する中小企業成長支援ファンドの創設を検討しているところであります。現在、金融機関や中小企業支援団体と支援内容等の協議を進めているところであり、中小企業の経営基盤をさらに強化できる効果的な施策としてまいりたいと考えております。
5点目は、イージス・アショアへの対応についてであります。
先月21日、原田防衛副大臣が本市を表敬訪問された際、私からは、「原点に立ち返り、民有地を含めて他に適地がないか再度調査すること」、「電波環境調査について机上のシミュレーションではなく、現場で実際に電波を発して電磁波の影響を調べること」、「手続を強行に進めることなく、調査結果の検証時間を十分確保すること」を改めて申入れしました。
副大臣からは、レーダーが完成した場合は実物から電波を発射し、実測することで安全性の確認を確実に行っていくなど、住民の懸念を払拭できるよう一層努めていくとの回答があったところであります。
本市としては、手続を強行に進めることのないよう、県と連携の上、今年度内に防衛省に対して申入れを行う予定であります。
また、防衛省による調査結果の説明を受けたのち、専門家の知見等もお借りしながら電磁波による健康被害の有無や、有事に備えての警備体制をはじめ、住民の安全安心への対策などについて検証することとしており、検証の過程で新たな疑問や問題点等が出てきた場合には、改めて説明を求めてまいりたいと考えております。
私からは以上であります。
共同
イージス・アショアについて今年から議論も本格化してくると思いますが、今年中に何らかの方向性を示していくのでしょうか。
市長
今のところはっきりしておりません。調査結果がいつ説明されるのかはっきりしておりませんし、内容を検証するにも時間がかかると思いますので、今の時点で申し上げられる状況にはないと思います。
共同
市長のなかで、いつ頃までにというような考えなどはあるのでしょうか。
市長
ありません。
共同
3月に知事と一緒に国に文書を出されるということですが、その内容などはどんなものでしょうか。
市長
まずは、住民の理解が深まるまで、強行的にその配備の工事に入るということはしないでくれということ。それから、私がまだ疑問に思っているのは、電磁波について、実射、実測して、調査をするということでありますが、それがいつどこで行うのかなども不明ですし、レーダーが完成した後になると思うので、その時期について。あるいは、設置した後だと困りますので、本格的な工事として設置された後でないように、申し入れもしていきたいと思います。
毎日
ラグビーの件ですが、昨日、覚え書きを交わし、秋田市が事前合宿地ということが決まりました。事前合宿の時期や場所などについては改めてということになるのでしょうか。
市長
詳しくは担当のほうにお願いしたいと思います。知事と私が署名をし、向こうの協会も署名をしました。基本的に、事前合宿は秋田で行うということが決まりましたので、それが実現できるようにこれから予算措置等々もしていきたいと思います。
毎日
お話にもあったように、2020年のラグビーについても、誘致を進めていきたいということですか。
市長
そうですね。これを契機にフィジーの皆さんと交流を深めて、2020年の7人制ラグビーへの出場はまだ決まっていませんが、前回のオリンピックでは金メダルでありましたから。今回のこの経験を生かして、より環境等々も整えることもできると思いますので、ぜひ誘致をしていきたいというふうに考えています。
毎日
サッカーのスタジアムの件ですが、昨日協議会があり、金額などが示されました。ちょっと高いなと思いましたし、それまでの会議では用地が足りないなど、課題もたくさんあったと思います。秋田市では八橋の運動公園が候補地となっていますが、どういう印象をお持ちになりましたか。
市長
建設費について高い安いというのは控えたいと思います。作るという決意を持ち、公約にも掲げてやってきましたので、ぜひ実現したいという気持ちは強く持っています。ライセンスを取得するために、八橋の陸上競技場を県からの負担もいただいて改修をしているわけであります。それから八橋の運動公園等々につきましては、その使用率が90%を超えており、小中学生あるいは高校生のスポーツの場所としてかなり有効に使われていますから、あそこをスタジアムにするとすれば、きちんとした代替地を用意しなければいけない。代替地を用意するにしても、用地の取得に時間がかかります。何と言っても、八橋運動公園にあるから使いごたえがあるという部分もあります。そういったことを考えると、費用の問題として、先ほど言ったとおり、八橋陸上競技場に約10億円投資しているわけでありまして、その秋田市の持ち分も決して安くはないんですね。そういったことを考えると、これ以上、スタジアムを作る、暫定的なものを作る、移動するためにまた別のものを用意する、これは秋田市の財政的な負担を考えてもかなり厳しいものがあるということで、秋田市の意見として八橋は適地ではないというふうに申し上げています。それは秋田市の意見でありますが、全体的なものについては、今後また2回ほど協議されて我々に提示されると思います。金額的には100億円といってますが、totoの活用もできれば30億円くらい負担いただけるので、そうなってくると耐えられる負担ではありますから、まずはブラウブリッツ秋田の皆さんにJ2に上がっていただき、そのために一生懸命努力もしていただき、市民県民もサポートし、選手やチームの皆さんに元気を与えられるようにしていただきたいなと、今の時点ではそう考えています。
毎日
秋田市として八橋は適地ではないという意見はずっと前から言われていますが、秋田プライウッドと秋田大学の2つのどちらかにしてほしいということなのか、それともほかの、にかほや男鹿なども考えるべきというお考えなのでしょうか。
市長
それぞれの課題があるということは聞いていますが、答申を受けた後に、その課題が解消されるのかどうかをきちんと検証してみなければいけないと思っています。それからの話になっていくのではないでしょうか。
毎日
2つの候補地が持っている課題を解決できるのか、ということを検証しなければいけないということですか。
市長
そうですね。
毎日
30億円のtotoの補助がありますが、100億円と昨日相場的に出たのですが、その値段でこれくらいできるのではないかという目安などはあったりしますか。
市長
例えば、民間仕上げと公共仕上げでは、単価的なものも違ってくるような気もします。民間で作っていただいてということも考えられますが、私が聞いている話では、民間整備ではtotoの補助金が入らないということもありますから、そういったなかでどういう整備手法にしていくのか、そのあたりも含めた、より負担の少ない方法も比較検討していく必要もあろうというふうに思っています。私としては、設備費よりも維持管理の方もよほど考えていかなければと思っています。
河北
イージス・アショアの関係で、今年度、結果が出た後に検証したいとのことですが、市長査定も始まっているなかで、検証をどれくらいの規模でいつ頃行うのか、具体的なところを教えてください。
市長
今のところ、どういう形で答えが返ってくるのか定かではありません。どういう形で我々が検証を進められるのか。説明を受けた後の話になりますし、具体的に委員会を立ち上げるとか、そういった形になってくればそれなりのものは必要になってくると思いますが、まだ市長査定が終わっていないので、これからの検討になると思います。
河北
当初の予算には盛り込まず、補正ということですか。
市長
どういうものが必要になるのかについては臨機応変に。事務的なものは多少項目としておく可能性もないわけではないですが、一般の事務費で対応できる可能性も十分にありますので、そういう中で検討していくことになると思います。
河北
市長としては、電波や警備ということもありますが、どういった点でポイントを検証されたいと考えているのですか。
市長
まず一つは電磁波の影響。この影響があるのか無いのか。もう一つは市民生活に支障がないのか。テレビ電波、航空機の航路など、普段の市民生活の営みに影響を与えないのか、これが電磁波の関係。警備の問題について、北朝鮮からの漁船と見られる船が日本海近辺に漂着しているわけです。そういったことを考えると、海上保安庁の警備やテロを想定した場合の防御をきちんとできるのか、警備・防御に係る人員、組織、連絡体制などをきちんと質していかなければいけないと思っています。
河北
年度内に県と申し入れを行うとのことですが、2019年に関しては工事に入らないという防衛省の話もありました。これを踏まえて「強行しないでほしい」ということは、来年度も含めてということでよいですか。
市長
そのとおり。私としては、地元の理解がない限りは工事に入らないでほしい。我々がきちんと検証する時間はとってもらいたいという話は前々から話しているので、その辺は確実に担保してもらいたいということも話していきたいと思います。
河北
検証が終わるまでというのは、2020年に入ったとしてもということですか。
市長
そのとおり。
魁
専門家の人選等は進めていますか。
市長
まだ入っていません。
魁
いつ頃から。
市長
どういった方達が良いのかうっすらと思いはありますが、中立で誤解を招かないような方々ということも大事だと思っていますし、そういったことを慎重に見極めながら考えていきたいと思います。
魁
いつ頃、どういった体制でというのは、国からの結果が戻ってきたタイミングになりますか。
市長
薄々はこちらで内部検討はしたいと思いますが、受けてくださるかどうか、内容も今は定かでないので、結果に伴い必要になる専門家もいるかもしれない。例えば、電磁波に強くて医学的な知見をお持ちの方とか、そういった方などをいろいろ当たりながら人選をしていかなければならないと思っています。半分は少し考えながら、半分は調査結果が出た中で進められるというふうに思っています。
魁
先の議会で参院選、統一地方選でイージス・アショアが重要なテーマになるとのことでしたが、発言の意味合いは。
市長
防衛大綱が閣議決定され、今月、通常国会が招集されます。当然、国においてイージス・アショアの配備が金額も含めて妥当なのか、将来的に日進月歩の技術開発の中でイージス・アショアが抑止力として必要なのか。高い買い物でありますから、将来を見据えて、北朝鮮だけでなく防衛全体を考えての整備についても国会内で議論をしていただきたいと思いますし、地元においては、住民が候補者を選ぶ際に行使できる機会ではあると思っています。
魁
候補者の意見を聞いて有権者が判断するということか。
市長
当然それだけではないが、候補者が考えていることを有権者の方々が判断する一つの材料になる可能性があるであろうということです。
魁
小中学校のエアコンについてですが、なぜできないのでしょうか。
市長
一つは相当な経費がかかるということです。現在設置している、あるいは見積もりを取った場合、だいたい1教室が350万円かかるという状況でありますが、国は150万円という設定をしています。そのうちの3分の1ですから、補助は50万円となるわけで、残りの300万円は秋田市単独での負担になると。こういったときに30数億円かかるというなかで、現在、学校や教育委員会から、毎年の校舎改築など、生徒たちの教育環境を改善する為にという要望が、全体で平均すると17億円くらいの予算規模であります。そういうことを考えますと、1年限りですから単年度で30数億円の負担となります。そんなに現状の補助制度等々との差がないんです。ですから、今急いでそちらに飛びつくということではなくて、生徒たちが通年使う環境の方を整備すべきであって、そういう意味では夏の期間は短いでしょうから、今回のように教育委員会で夏休みを4日間を増やすといった対応もできると思いますし、いずれ、長寿命化等々の整備計画のなかで、エアコンについては今後も検討していくというかたちを取らせていただいたところです。
魁
保護者の方からは、簡単に言えば、県内の他の自治体でできて、なぜ秋田市ではできないのか、という率直な話も聞こえてくるのですが。
市長
それは、先ほどのようなお話を教育委員会から校長先生ならびに学校に伝えて、保護者によく説明をしていただくということが必要であろうかと思います。
魁
この後の学校再編も見据えて、投資するのは難しいということか。
市長
そういうことも今後の整備計画の中で、吸収していく話になるかと思います。
朝日
今日は河辺雄和と合併して14年が経つ日ですが、何か特別な思いはありますでしょうか。
市長
他の市町村で多いところですと、旧市町村単位でのギャップというんでしょうか、そういうものがあるところもありますが、秋田市は比較的住民意識も融合されており、そういう意味では、より発展的な決断を10年前にされて今日があるのかなというふうには感じております。
朝日
今後さらに秋田市を広げたいと思いますか。
市長
今のところはありませんね。
河北
イージス・アショアについて、住民に対する意識調査について県では否定的な意見ですが市長は。
市長
私は、一つの手段としては残しておきたいと思っています。やはり県と市では対象範囲が異なります。秋田市は配備候補地でもあり、住民の意向を汲む手法として今の段階では否定するものではありません。
河北
「残しておきたい」というのは積極的な意味合いでしょうか、それとも消極的な意味合いでしょうか。
市長
手法としてはあるということです。住民からの発議ということもあり得ますし、そうしたところまで否定する立場にはないと考えています。
魁
スタジアムの関連ですが、協議会で3案を示されておりまして、このあと県市で協議というかたちになりますが、候補地はこれありきで県市で協議を進めるのか、それともそれ以外の場所も含めてやるのか。
市長
先ほども言われたとおり、残り2つも課題があるわけで、秋田市では八橋はだめだと言っています。他のところではどうなんだということで、もう一度検証してくれという話も出ると思うので、そういう課題が解決できない課題であるのか、あるいは地権者等々もありますから、そういった人たちとの兼ね合いなども検証しながら、まずはそこをやるのが最初だと思っています。
魁
難しいとなれば、もう一回ゼロベースですか。
市長
という可能性もないわけではないと思います。
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